Google Meetのデータ保持ガイド

1. はじめに

2. Google Meetのデータ保持の必要性

• 誤って削除された場合のデータ復旧

  Google Meetの録画データが完全に削除されると、保持ポリシーが設定されていない限り、永久に失われてます。保持ポリシーを使用することで、データの削除と復旧を効率的に管理でき、ビジネスの生産性を向上させることができます。

• ストレージ管理

  Google WorkspaceのストレージはGmail、ドライブ、フォトなどのGoogleアプリ間で共有されています。各ユーザーに提供される無料ストレージの容量は、選択したアカウントの種類によって異なります。Google Meetのファイルはドライブに保存されますが、ストレージの上限に達したからといって、ユーザーに録画データを削除するよう強制すべきではありません。保持ポリシーを実施することで、必要なデータのみを保持することにより、ストレージコストを削減できます。

• 法的規制とコンプライアンス

  医療、法務、金融などの規制業界では、長期間データを保持することを求められています。例えば、サーベンス・オクスリー法は、財務文書の記録保持に関する基準を定めており、データ保持のためのコントロールを設置することを要求しています。

3. Google Meetのデータはどこに保存されているのか

4. Google Meetのデータが削除された場合どうなるのか

4.1. デフォルトのMeet録画データ保持の制限事項

• デフォルトの保持を使用して保持されるデータは、Google Workspaceのストレージ容量に含まれます。そのため、ストレージ制限を超える場合は追加でストレージを購入する必要があります。各ユーザーに提供される無料ストレージの容量は、選択したアカウントの種類によって異なります。

• 図に示されているように、Meetのデータは30〜55日の期間を過ぎると完全に削除されてしまいます。

5. Vaultを使用した標準の保持設定

5.1. 保持ルール

Mee専用の保持ルールを有効にする

• ステップ1：Google Vault にログインします。

• ステップ2：「保持」をクリックし、「設定」タブに移動します。

• ステップ3：Meetの隣にある、「Meetルールにより保持」を選択します。

• ステップ4：「保存」をクリックします。

デフォルトの保持ルール

• ステップ1：Google Vault にログインします。

• ステップ2：「保持」をクリックし、「Meet」を選択します。

• ステップ3: ファイルの保持期間を選択します。

  a. ファイルを無期限に保持するには、「期限なし」を選択します。

  b. 設定された時間の後にファイルを破棄するには、「保持期間」を選び、保持が必要な日数と保持期間の開始日を入力します。

• ステップ4：保持期間が設定されている場合、保持期間終了後にMeetのデータに対してどのような処理を行うかを選択します。

  a. ユーザーが削除したデータのみを削除するには、「完全に削除されたアイテムのみをパージする」を選択します。

  b. すべてのMeetデータを削除するには、「ユーザーのドライブにあるすべてのアイテム」を選択します。このルールでは、削除されたデータとドライブ内のデータ両方を削除することができます。

• ステップ5：「保存」をクリック後、チェックボックスにチェックを入れて「承諾」をクリックします。

カスタム保持ルール

• ステップ1：Google Vaultにログインします。

• ステップ2：「保持」-「カスタムルール」-「作成」をクリックします。

• ステップ3：サービスで「Meet」を選択し、「次へ」をクリックします。

• ステップ4：エンティティを選択し、「次へ」をクリックします。

  a. 特定の組織部門にルールを適用するには「組織部門」を選択し、該当する組織部門を選びます。選択した組織部門のアカウントが所属する共有ドライブにルールを適用する場合は、「共有ドライブからの検索結果を含める」を有効にします。

  b. 組織内のすべての共有ドライブにルールを適用するには「すべての共有ドライブ」を選択します。

  c. 特定のアカウントで共有されている共有ドライブにルールを適用するには「特定の共有ドライブ」を選択し、対応するアカウントを選択します。

• ステップ5：ファイルの保持期間を選択します。

  a. ファイルを無期限に保持するには、「期限なし」を選択します。

  b. 一定期間経過後にファイルを削除するには、「保持期間」を選択し、必要な日数と保持期間の開始日を入力します。

• ステップ6：期間が設定されている場合、保持期間終了後にMeetデータに対してどのような処理を行うかを選択します。

  a. ユーザーが削除したデータのみを削除するには、「完全に削除されたアイテムのみをパージする」を選択します。

  b. すべてのMeetのデータを削除するには、「ユーザーのドライブにあるすべてのアイテム」を選択します。このルールでは、削除されたデータとドライブ内のデータ両方を削除することができます。

• ステップ7：「作成」をクリックします。

Google Vaultで保持できるGoogle Meetのデータについて

5.2. Meetデータを保持するためのeDiscoveryホールド

5.3. Google Vaultの保持とeDiscoveryで理想的なデータバックアップソリューションとなるのか？

• ユーザーの削除：Google Workspaceアカウントからユーザーが削除されると、ホールド、または保持ポリシーによって保護されていたりした場合でも、関連するMeetのデータはすべて完全削除されてしまいます。これはGoogle Vaultが、Meetのデータの二次コピーを作成しないためであり、単に削除を防ぐためにデータをホールド状態に保つだけだからです。

• 復旧機能の欠如：Google Vaultを通じて保持されたMeetのデータは、アカウントに直接リストアすることはできず、エクスポートのみが可能です。

• Googleの障害：予期せぬGoogleの障害により、数時間もの間、データにアクセスできなくなる可能性があります。これはビジネスの生産性に大きな影響を与える可能性があります。

• サイバー攻撃の脅威：Google Meetのデータがランサムウェアなどのサイバー攻撃の影響を受けた場合、Google Vaultに保持されているデータまでも影響を受けてしまいます。